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 自然に還り大地に永眠する悦び

          草木の墓標


 

樹木葬とは

 

樹木葬とはその名のとおり樹木の下に遺骨を納める埋葬方法のことですが、大きく、里山型、霊園公園型、寺院庭苑型の3種類に大別されます。

時代の流れによるライフスタイルの変化や自然に還るという考え方から、団塊の世代を中心に樹木葬・自然葬・散骨葬に注目が集まっています。人気の高まっている樹木葬の種類と内容について解説していきます。


樹木葬の始まり

日本の樹木葬は、岩手県一関市の大慈山 祥雲寺1994年に久保川流域部分の山林を購入 「自然体験研修林」にしました。その一部を1999年に申請して墓地として許可された里山に「樹木葬墓地」を開設したのが日本の樹木葬の始まりとされています。そのコンセプトは「樹木を目印に、コンクリートも墓石も使わないエコな墓」をつくりながら自然を守るです。現在は祥雲寺別院知勝院によって樹木葬が行われています。

都市霊園型の樹木葬のはじまりは、2005年、東京都町田市にNPOエンディングセンターが開設した樹木葬墓地です。


里山型

樹木葬の基本的な形です。墓地として許可を得た森林区域に埋葬します。砕いた(粉骨にした)遺骨を里山の自然にある木の下に埋葬します。埋葬方法は基本的に従来の墓石は設置せず、遺骨をそのまま土に埋葬する方法です。墓標として遺骨を埋葬した場所に草木を植える方法や、埋葬した樹木を墓標として小さな石のプレートを置いたり、木にプレートをかけたりする方法等と様々です。基本的に、遺骨が土に還り自然に戻ることをコンセプトとしています。里山型は自然の中で経年とともに自然に還ります。個人完結型の埋葬方法です。

(樹木葬と散骨の違い/樹木葬は墓地として許可を得た場所に「埋める」のに対して、散骨

 墓地以外の場所に「撒く」という違いがあります)


霊園公園型

霊園の区画の一部を、樹木葬墓地として運営しているのが霊園公園型です。近年、霊園に見られる樹木葬墓のほとんどがこの形を採用しています。霊園公園型の特徴は、従来の霊園にあるお墓の進化系としての樹木葬と言えます。霊園内の従来の区画を利用して、お墓の形状は草木に囲まれたカロート付きのお墓に家族で入れるタイプ。遺骨に1本ずつ植樹するタイプ。1本の大きな木を植えた区画に複数の遺骨を埋葬するタイプなどがあります。遺骨を個人、家族または夫婦単位、合祀墓のようにまとめて埋葬するタイプと、大きく分けて3タイプに分かれます。


寺院庭苑型

寺院の墓地の一部を、樹木葬墓地として改装しているのが寺院庭苑型です。近年、特に都市部に見られる寺院の樹木葬のほとんどがこのタイプです。一つは草木に囲まれたカロート付きのお墓に家族で入れるタイプ、一つはシンボルツリーの下に埋葬するタイプと大きく2つのタイプに分かれます。 

 

寺院内ですので、従来の寺院墓地の中に旧来の檀家さんのお墓と同じ敷地内に樹木葬があります。一部の寺院では檀家になる条件があるところもあるので、生前より調べられるのが肝要です。 


 

※霊園公園型、寺院庭苑型の、石のカロートがある樹木葬墓地では、従来の一般的な代々墓のように、継承者が続く限り管理料を納めながら承継していきます。無縁になった場合は、遺骨は永代供養塔に合祀されることが多いようです。初めから使用期間が決まっていて、それを過ぎると永代供養塔に合祀されます。

 

 
近年、樹木葬という言葉そのものは定着してきましたが、墓地によって定義が変わることがあったり、里山型、霊園公園型、寺院庭苑型の区分が周知されていなかったりといった理由で、実際にどのような埋葬方法であるかについて、まだまだ認知されているとは言い難いのが実情です。樹木葬に興味をお持ちの方は、ご希望の樹木葬墓地が里山型、霊園公園型、また寺院庭苑型なのか、遺骨は合祀なのか個別納骨できるのか、なども考慮に入れるように、事前に調べておくことが肝要です。