生命を深く見つめ、花や月をこよなく愛した平安末期の漂
泊の歌人西行法師 俗名を佐藤吉清(のりきよ)法号を 円
位といい、もとは北面の武士でした。二十三歳で出家し心
の赴くまま処々に草庵を営み、しばしば諸国をめぐっては
多くの和歌を残しています。あまりにも有名なこの歌は西
行が亡くなる十数年前に遺言のように詠んだ歌です。「願
いが叶うなら2月15日ごろ、満開の桜の花の下で春に死に
たい」西行が来世へ旅立ったのは2月16日。 桜が舞い散る
きさらぎの望月の次の日のことです。西行は生前から理想
の最期を歌に託し、望ましい最期を迎えました。
※如月の望月=2月15日。お釈迦様の命日
墓活を知る
最近注目の「終活」をご存知ですか?。
就職活動を「就活」人生の伴侶を探す活動を「婚活」言っ
たりします。人生の終末期への準備や活動することを「終
活」と言い、いろいろなメディアなどに取り上げられ、団
塊の世代を中心に共感が集まっています。「終活」とは、
終末期のライフデザインを自分で設計し、残った人生を楽
しく生き、長寿を全うし、望ましい最期を迎えるという考
え方です。そうした人生のいろいろな活動の中で最後にす
る活動が「墓活」です。長い人生で就活、結活、妊活、転
活、育活、終活なたくさんの生きていくうえでの活動があ
ります。人生の最後に終の棲家としてのお墓を考え、決め
ることで後の憂いを断ち、残された時間を少しでも長く、
たくさん生きて、いい人生だったと望ましい最期を迎える
そんな人生もいいのではないのでしょうか?
いい最期を考えるそれが、『墓活』のテーマです。